居酒屋内装をおしゃれに改装!集客アップの秘訣と事例を紹介
居酒屋の経営者や開業希望者にとって、内装デザインは重要な課題です。おしゃれな内装は、特に女性客の集客に効果的です。しかし、具体的にどのようにすればおしゃれな内装を実現できるのか、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、居酒屋の内装をおしゃれにすることのメリットやおしゃれな内装の事例、改装時のポイントなど、居酒屋をもっとおしゃれに改装したい方にとって参考になる情報をお届けします。
居酒屋の内装デザインの固定概念
居酒屋というと、壁一面にメニューが貼られ、定番のおつまみが多く、店員さんの元気な声が響く賑やかな空間というイメージを持つ方もいるかもしれません。
賑やかなお店だと気軽に入りやすいというメリットがありますが、このような内装やイメージだとおしゃれさを感じさせることは難しく、女性客の獲得やSNSで人気が出るということにはつながりにくいという面もあります。
また、ほかのお店とも似たような内装になってしまうことで、お客様からほかにも同じようなお店はたくさんあるという印象を持たれてしまうかもしれません。
差別化を図るという意味でも、内装デザインに持つ固定概念は捨てて、おしゃれさを目指す価値はあるでしょう。
居酒屋内装をおしゃれにするメリット
ここからは、居酒屋の内装をおしゃれにすることで考えられるメリットについて解説します。
SNSで情報が広まりやすくなる
居酒屋に限らず既存の飲食店では、SNSで情報を発信している店舗が数多くあります。発信する情報の種類として、お店のコンセプトや新メニューなどを発信しているお店がほとんどです。
SNSの情報を見て来店するお客様も多く、新規顧客の獲得に大きな効果を発揮します。お店側がSNSを運用するケースもありますが、お客様がお店の内装や料理の写真を撮影して個人のSNSで発信してもらうことが大切です。
おしゃれな内装であると、それを見た方がそのお店に行きたくなり、更なる顧客獲得につながりやすいというメリットがあります。今では若い世代だけではなく多くの世代がSNSを利用しており、お店選びの情報もSNSで獲得しているケースが多くなっています。
女性が入店しやすくなる
女子会や女子旅など、女性同士で楽しむ機会が増えており、居酒屋も人気のスポットとなっています。
店舗側も女性客獲得のために、女性限定のプランや女性に注目を集めているメニューを開発したり、女子会に合わせたさまざまな戦略を立てたりしています。
せっかくならおしゃれな店内で食事や会話を楽しみたいという女性は少なくないため、女子会で選ばれる店舗のポイントとしてお店の雰囲気は重要です。ワイワイとした居酒屋よりも、おしゃれで落ち着いた居酒屋は女性が入店しやすくなるでしょう。
居酒屋内装をおしゃれにする際のポイント
いざ内装をおしゃれにしようと思っても、実際にどのような点に注意して作っていけば良いのでしょうか。おしゃれでも、お店に出入りしづらければ本末転倒です。
おしゃれでありつつも営業しやすくするために、注意するべき事項について解説します。
コンセプトやターゲット層は明確か
飲食店経営で最も重要なのは、お客様のニーズに応えることです。ほかの居酒屋と差別化して集客につなげるためには、コンセプトやターゲット層を明確にし、誰にどのようなことを望んで来店してもらうかを事前にはっきりとさせておくことが大切です。
例としては以下のとおりです。
- 女子会にぴったり
- カップルが個室でゆっくりと過ごせる
- 異国の雰囲気で非日常感を味わえる
- 女性が一人でも入りやすい
コンセプトやターゲットが決まると、お店の内装作りもイメージしやすくなっていきます。
エントランスは入りやすいか
来たことがないお店だと、はじめは入りづらいと思ってしまうケースもあります。お店のエントランスが入りやすいことも、お店の内装を作っていくうえでは重要なポイントです。エントランスが破損していたり汚れていたりすると、清潔感がないお店と思われてしまうでしょう。
お店のエントランスはお客様にとって、店内の雰囲気や価格帯をイメージする材料となります。清潔感を出してお店の雰囲気が伝わりやすいエントランスにすることで、お客様に入店しやすいと感じてもらうことが重要です。
店内の内装のみに注目するのではなく、エントランスにも注意を配りましょう。
回転率を意識しているか
回転率とは、1日の営業時間内に、席が何回利用されたかを示す指標です。来店客数をお店の席数で割ることで算出できます。
客単価の低いファーストフード店では回転率は高い程よく、客単価の高い高級料理店では高い回転率は求められません。
居酒屋はおおよそ中間となる価格帯で、1日に2回転が目安とされています。適切な座席数かどうか見直すことで回転率を上げることができるでしょう。
客席や店舗内の動線に問題はないか
内装をおしゃれにしたいがために、必要以上にインテリアを増やしたり店内をごちゃごちゃにしてしまうと、動線の確保が難しくなります。動線が確保されていないと、料理の提供スピードや片付けにかかる時間が増えてしまい、顧客満足度の低下や回転率の低下につながります。
さらにはお客様が店内で迷ってしまったり転倒してしまったりすると、重大なクレームにもつながりかねません。スタッフが店内を見渡しやすくすることで、客席の変化や新しく入店したお客様にも気付きやすくなり、営業がしやすくもなります。
内装を作る際には、実際の営業を想定しながら作っていくと良いでしょう。
照明は適切か
店舗内の照明の明るさは、JIS規格により具体的な基準が設けられています。
居酒屋にある照明には以下の基準があります。
- 調理場は300~750ルクス
- トイレは150~300ルクス
- 廊下は75~150ルクス
基準に満たなかったとしても罰則等はありませんが、10ルクス以下になると風俗店営業の条件に該当するので注意が必要です。
また明るさが変われば料理の印象が変わったり、店内の歩きやすさにも影響が出たりします。
内装デザインの雰囲気にもよりますが、適切な照明の明るさを確保するようにしましょう。
おしゃれな居酒屋内装の事例

おしゃれな居酒屋内装にしたくても、すぐにはどのような内装が良いかイメージしづらい方もいるでしょう。モダンやレトロといわれても、難しいと感じることもあります。
ここからはイメージしやすいよう、おしゃれな居酒屋内装について解説します。
モダン
モダンなデザインは、現代的で洗練された空間を演出します。木や漆喰などの自然素材を活かした、シンプルで落ち着いた雰囲気が特徴です。
インテリアのアレンジ次第で、和風に寄せることも、洋風を織り交ぜることも可能です。料理も和食や洋食など、どのようなものを提供しても雰囲気に合うので、さまざまな業種に適応します。
レトロ
レトロなデザインは、懐かしさを感じさせる空間を演出します。アンティーク家具や古道具などを使い、ノスタルジックな雰囲気を醸し出します。
料理は懐かしいものにしたり、創作料理にしたり、雰囲気にあったものを出すと良いでしょう。ほかのお店とも差別化がしやすいのも特徴です。
珍しい家具や雑貨が置いてあると、SNSでも注目を浴びるかもしれません。
和風
和風のデザインは、飽きがなく落ち着いた雰囲気になります。木目調の家具や和紙などを使ったインテリアを使い、温かさと落ち着きがある空間が作れます。
和食や魚料理、焼き鳥なども雰囲気に合うでしょう。こだわりの日本酒などを置いてもよさそうです。老若男女どの方にも好まれやすく、幅広い客層を狙えます。
海外風
海外風のデザインは、異国情緒あふれる空間を演出します。英国風、アジア風、北欧風など、さまざまなスタイルが選べます。
物珍しさから写真を撮ってSNSにアップしてもらうことも狙えるので、口コミでの新規顧客の獲得につながるかもしれません。料理は、雰囲気にあったものを提供するのが良いでしょう。その国の料理を中心に出すことで、ほかのお店との差別化も狙えます。
居酒屋の内装工事の注意点
始めに作りたいイメージがあったとしても、いざ内装工事に取りかかると思っていたとおりに進まないケースもあります。思ったとおりに進まないと、望んでいた内装にならなかったり不便さや不満が出てしまったりすることも考えられます。
可能な限りイメージどおりの内装にしていくために、注意点を解説します。
時間・費用に余裕を持つ
内装工事では、工事にかかる期間と費用がどうしても必要になります。
居酒屋の内装工事費用は、坪単価60万円程度が目安とされています。店舗面積によっては、予算を大幅に超える可能性もあるため、注意が必要です。
広い店内や細かい内装によっては工事期間も伸びてしまうことがあり、開業予定日に影響が出ることもあります。
実際に内装工事を予定する際には、あらかじめ工事にかかる時間と費用には余裕を持って計算し、開業に影響が出ないようにしましょう。
業者任せにしない
内装工事は専門業者に依頼することが多いですが、業者任せにしないことも重要です。もしお店のイメージが十分に伝わっていない状態で業者任せのままにしすぎると、業者側もどのようなお店にしたいのか把握しきれていないまま作業を進めていくことになります。
そのまま進んでしまうと、できあがった内装がイメージとかけ離れていたり、必要以上の費用がかかってしまったりするケースがあるので注意が必要です。
内装工事を行う際には、専門業者との打ち合わせは十分に行うようにしましょう。

居酒屋の内装費用を抑えるコツ
内装を作るなかで、内装費用は可能な限り抑えたいと考える方も多いでしょう。内装費用を抑えるコツは、以下のとおりです。
- 新規開業や移転の場合は居抜き物件を使用する
- 目立たない場所の費用を抑える
- 複数社から見積もりを取る
居抜き物件とは、もともと別のお店だった場所を活用することをいいます。居抜き物件の場合、調理器具やインテリアなど、店内にそのまま流用できることがあります。内装に必要なものをすべて購入する必要がなくなるので、その分の費用を抑えることができます。
また、内装にはお客様から目立つ部分と、目立たない部分があります。
目立つ部分は費用をかけてこだわり、目立たない部分の内装費を抑えることで、費用の削減を狙えます。
見積もりは1社からではなく、複数社から取るようにすると良いでしょう。
複数社から取ることで見積もりを比べることができ、安価に済むところを選ぶことができます。しかし、見積もりが安価であることが必ずしも良いとは限りません。費用を抑えるだけでなく、施工実績や施工事例を確認して信用できる業者を選ぶことも大切です。
まとめ
居酒屋の内装をおしゃれにすることは、SNSに取り上げられやすくなったり、女性客の獲得を狙えたりします。おしゃれな内装を作るときには、どのようなお客様が、何を求めてお店に来るのかというコンセプトを明確にすることがポイントとなります。
そのうえで、モダンやレトロなど、作りたいイメージも大切にしつつ内装を考えることが大切です。内装は、動線の確保や照明の明るさの確保なども必要になってきます。料理の提供やお客様の安全のためにも、動きやすい内装にすることが大切です。
店内全体の作りや、それにかかる費用などもしっかりと考えると良いでしょう。費用をかけるところと抑えるところを見極め、複数社からの見積もりを取ることで、費用を抑えることができます。
魅力的な内装で、お客様に愛される、繁盛する居酒屋を目指しましょう。
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