フレンチレストランの内装のポイント|工事費用の相場についても解説

フレンチレストランの内装のポイント|工事費用の相場についても解説

フレンチレストランには、カフェ、ブラッスリー、ビストロ、レストラン、オーベルジュ、グランメゾンと、様々な業態が存在します。どの業態を選ぶかによって、内装デザインの方向性は大きく変わります。そして、内装は店舗の雰囲気を決定づける重要な要素です。

今回は、フレンチレストランの内装を決めるポイントや内装のスタイル、工事費用の相場などについて解説します。フレンチレストランの内装デザインを考える際の参考にしてください。

フレンチレストランの内装のポイント

フレンチレストランの内装は、店舗のイメージを決定づけるだけでなく、集客や売上を大きく左右する重要な要素です。集客と売上を向上させるためには、以下のポイントを押さえた内装デザインを心がけましょう。

  • 明確なコンセプトを設定する
  • 効率的な動線を設定する
  • 料理を引き立たせる配色を選ぶ
  • 高級感・開放感を意識する

上記のポイントについて一つずつ詳しく解説します。

明確なコンセプトを設定する

内装デザインを検討する上で、最も重要なのは、店舗のコンセプトを明確にすることです。コンセプトが曖昧なまま内装を決定してしまうと、提供する料理と内装の雰囲気に統一感がなくなり、お客様に違和感を与えてしまう可能性があります。そのため、内装デザインを検討する前に、まずは店舗のコンセプトを明確にしましょう。

ターゲット顧客、立地条件、価格帯、店舗のスタイルなど、具体的な要素を明確にすることで、ターゲットに合わせた内装デザインを検討しやすくなります。明確なコンセプトに基づき、フレンチレストランの魅力を最大限に引き出す内装デザインを目指しましょう。

効率的な動線を設定する

店舗の内装を設計する上で、動線計画は非常に重要なポイントです。効率的な動線は、適切なレイアウトを実現するだけでなく、お客様の満足度向上や、従業員の作業効率改善にも繋がります。

例えば、フレンチレストランでは、ゆっくりとした時間を楽しむことを求めるお客様が少なくありません。そのため、バタバタと従業員が行き交う動線設計だと、お客様が不快感を感じてしまう可能性があります。

また、コース料理を提供するフレンチレストランでは、お客様の食事の進捗状況を把握し、最適なタイミングで次の料理を提供することが、サービスの基本です。しかし、動線計画が不適切だと、スムーズなサービス提供が妨げられ、顧客満足度の低下に繋がる恐れがあります。

このように、効率的な動線計画は、顧客満足度を高め、集客や売上向上にも繋がる重要な要素です。お客様と従業員、双方にとって、スムーズで快適な動線を考慮した内装デザインを心がけましょう。

料理を引き立たせる配色を選ぶ

フレンチレストランでは、お客様に料理を五感で楽しんでいただくために、料理の魅力を最大限に引き出す工夫が重要です。そのため、内装、照明、インテリア、食器の配色は、料理の見栄えや、お客様の食欲を左右する、重要な要素となります。

料理を引き立たせる配色を選ぶ際には、食材の色味や、料理のスタイルとの調和を意識することが効果的です。例えば、暖色系の照明は、料理に温かみを与え、より美味しそうに見せる効果があります。また、内装デザインと配色は、それぞれを個別に考えるのではなく、空間全体のバランスや統一感を重視することが重要です。料理を引き立たせると同時に、空間全体が調和するような配色を心がけることで、お客様に、より上質な食事体験を提供できるでしょう。

高級感・開放感を意識する

フレンチレストランの内装をデザインする際には、高級感と開放感を意識して、素材やデザインを選ぶことも重要なポイントです。

内装の素材や装飾品には、高級感のあるものを選びましょう。例えば、無垢材のフローリング、天然石、レンガ、ガラスなどは、高級感を演出するのに効果的な素材です。また、広々とした開放的な空間は、それ自体が高級感を演出します。そのため、空間を広く見せるために、鏡を効果的に配置したり、折り上げ天井を採用したりするのも良いでしょう。内装材や装飾品にこだわることで、フレンチレストランならではの、高級感と開放感を兼ね備えた空間を演出できます。

フレンチレストランのデザイン

フレンチレストランには、高級店からカジュアルに楽しめる店舗までさまざまなスタイルが存在します。店舗のスタイルは、コンセプトやターゲット層によって異なります。

フレンチレストランの代表的なスタイルは以下の3つです。

  • バルスタイル
  • アンティークスタイル
  • スタイリッシュスタイル

それぞれ詳しく解説します。

バルスタイル

バルスタイルは、おしゃれでアットホームな雰囲気が特徴で、気軽にフレンチを楽しみたい方に人気です。ドレスコードを気にせず入店できるため、仕事帰りのサラリーマンやOLなどが、日常的な外食として利用するケースも多く見られます。また、カウンター席を設け、バーのような雰囲気を演出している店舗もあります。格式張らず、リラックスしてフレンチを楽しんでもらいたい場合には、バルスタイルの内装が適しています。

アンティークスタイル

アンティークスタイルは、フランスの伝統的な装飾や、アンティーク家具などを用いた、王道のフレンチスタイルです。重厚感のある絨毯、フランス伝統の装飾、猫脚(ガブリオールレッグ)のテーブルや椅子などのアンティーク家具は、上品で優雅な雰囲気を演出します。格調高いアンティークスタイルは、高級フレンチレストランに多く見られる内装スタイルです。

スタイリッシュスタイル

日本では、若い世代をターゲットにしたフレンチレストランを中心に、スタイリッシュな内装スタイルが増加しています。洗練されていながらも、格式張りすぎない、カジュアルな雰囲気が特徴です。このスタイルには、決まった型はなく、店舗のコンセプトに合わせて、自由な空間をデザインできます。例えば、白と黒を基調としたモダンな内装や、ワインのディスプレイを主役にした内装など、そのデザインは多岐に渡ります。

普段の食事だけでなく、ビジネスシーン、各種イベント、結婚式の二次会など、幅広いシーンで利用できるのも、スタイリッシュスタイルの魅力です。そのため、ターゲット顧客の利用シーンを想定し、それらに柔軟に対応できる内装デザインを検討する必要があります。

フレンチレストランの内装の事例

フレンチレストランの内装の事例

内装は、店舗のコンセプトを表現するための、最も重要な要素の一つです。理想の内装を実現するためには、コンセプトに基づいた、最適な内装デザインを検討する必要があります。そのためには、様々な内装事例を参考に、イメージを膨らませることが重要です。ここでは、参考となる内装事例をいくつか紹介します。

  • 和洋折衷の内装:和の要素を取り入れ、独自性を演出したデザイン
  • 料理を引き立てる照明にこだわった内装:照明の色温度や明るさを緻密に計算し、料理の美しさを最大限に引き出すデザイン
  • カウンターを設置し、お客様とのコミュニケーションを重視した内装:調理の様子を見せながら、お客様との会話を楽しめる、温かみのある空間
  • シンプルかつ洗練された内装:無駄を削ぎ落とし、上品で落ち着いた雰囲気を演出するデザイン
  • 古民家風の内装:古民家の持つ、伝統的な要素を活かした、温かみのある空間

上記で紹介した以外にも、フレンチレストランの内装デザインは多種多様です。様々なデザイン事例を参考にしながら、自身の店舗のコンセプトを最も魅力的に表現できる内装デザインを検討しましょう。

フレンチレストランの内装工事の費用相場

フレンチレストランの内装工事費用は、立地条件によっても異なりますが、坪単価25〜50万円程度が相場です。内装工事費用の内訳は、一般的に、デザイン費、内装工事費、什器・備品費、設備機器工事費、電気工事費、諸経費などです。

内装デザインにこだわればこだわるほど、内装工事費用は高額になります。そのため、内装工事を始める前に、予算の上限を明確に設定しておくことが重要です。また、希望するコンセプトを実現するためには、どの程度の費用が必要となるのか、事前に複数の業者から見積もりを取得し、相場を把握しておきましょう。

内装工事の資金調達方法

フレンチレストランの内装工事費用は、店舗の規模や、コンセプトによっては、高額になることも珍しくありません。さらに、開業後も、家賃、人件費、広告宣伝費など、様々な費用が発生します。そのため、内装工事には、余裕を持った予算計画が不可欠です。ここでは、内装工事費用の主な資金調達方法を3つご紹介します。

自己資金

自己資金とは、自身の貯蓄などを充てる方法で、返済の必要や、金利の負担がないことが大きなメリットです。しかし、開業資金の全てを自己資金で賄うことは、現実的には難しい場合が多く、他の資金調達方法と併用するケースが一般的です。また、金融機関から融資を受ける場合、自己資金の割合が審査基準の一つとなることが多く、自己資金の額によって、融資限度額が決定される場合もあります。そのため、開業前には、ある程度の自己資金を準備しておくことが重要です。

公庫からの融資

公庫とは、日本政策金融公庫(略称:日本公庫)のことで、政府が100%出資する金融機関です。日本公庫では、新規開業資金をはじめ、中小企業・小規模事業者向けの融資制度を設けています。融資制度は、創業する業種、利用者の年齢・性別など、様々な条件によって、利用可能な制度が異なります。日本公庫の融資は、一般的に、他の金融機関と比較して、融資審査が通りやすい傾向にあります。また、資金面だけでなく、創業に関する様々な相談やサポートを受けられるのも大きな魅力です。資金調達を検討する際には、日本公庫の融資制度を、選択肢の一つとして検討してみることをおすすめします。

補助金・助成金

開業する地域によっては、フレンチレストランの内装工事費用の一部を、補助金や助成金で賄える場合があります。以下は、補助金・助成金の一例です。

  • 小規模事業者持続化補助金
  • 事業再構築補助金
  • 業務改善助成金

小規模事業者持続化補助金は、地域経済の活性化と、小規模事業者の持続的な発展を目的として、販路開拓や業務効率化などの取り組みにかかる費用の一部を補助する制度です。商工会議所または商工会の管轄地域で事業を営んでいる、小規模事業者が申請できます。ただし、申請には審査があり、必ずしも採択されるとは限らない点に注意が必要です。

事業再構築補助金は、新型コロナウイルス感染症の影響で、売上が減少した事業者や、新たな事業展開を図る事業者を支援するための補助金です。申請には、複数の要件を満たす必要があり、事前に、申請要件を十分に確認しておくことが重要です。また、申請書類の準備には、時間を要する場合もあるため、余裕を持って準備に取り掛かりましょう。

業務改善助成金は、生産性向上に繋がる設備投資、人材育成、最低賃金の引き上げなどにかかった費用の一部を助成する制度です。

上記で紹介した補助金・助成金は、いずれも事業計画書などの審査に基づき、支給額が決定されます。また、補助金・助成金は、原則として後払いとなります。そのため、まずは自己資金で費用を賄う必要があることを念頭に、予算計画を立てましょう。

内装工事の施工業者を選ぶ際のポイント

内装工事を請け負う施工業者は数多く存在するため、自身の理想とする内装を実現してくれる業者を見つけるのは、容易ではありません。しかし、施工業者の選定は、予算内で、理想の内装を実現できるかどうかを左右する、非常に重要なプロセスです。ここでは、内装工事の施工業者を選ぶ際に、確認すべきポイントを3つご紹介します。

施工実績を確認する

施工業者を選ぶ際には、まず、内装工事業者のホームページなどで公開されている、過去の施工実績や施工事例を確認することをおすすめします。豊富な施工実績を持つ業者は、それだけ多くの経験と、ノウハウを有していると言えます。また、多様な施工事例を持つ業者は、顧客の様々なニーズに、柔軟に対応できる可能性が高いと考えられます。

施工事例を確認することで、その業者が得意とするデザインや、 業種などを把握することにも役立ちます。自身の希望する内装デザインと、業者の得意分野が一致していれば、スムーズな意思疎通が期待でき、より良い提案を受けられる可能性も高まります。また、多くの施工事例を参考にすることで、自身の店舗の内装イメージを、より具体的に固めることができるというメリットもあります。

相見積もりを取る

施工業者を選定する際には、必ず複数の業者から見積もりを取得しましょう(相見積もり)。内装工事は、業者によって費用が大きく異なるため、相見積もりによって、費用の妥当性を判断することが重要です。

また、相見積もりは、各業者の対応を比較する上でも、有効な手段です。

直接施工かどうか確認する

自社施工の業者とは、下請け業者を利用せず、顧客対応から、契約、施工まで、全てを自社で一貫して請け負う業者を指します。

下請け業者を利用する場合、中間マージンが発生し、費用が高くなる可能性があります。一方、自社施工の業者であれば、伝達ミスなどによる、施工内容の齟齬が生じにくいというメリットがあります。また、工事に関する相談にも、迅速に対応してもらえる可能性が高いです。

費用を抑えつつ、スムーズに工事を進めるためには、自社施工の業者であるかを確認することが、業者選びの重要なポイントとなります。

まとめ

今回は、フレンチレストランの内装を成功させるためのポイント、代表的な内装スタイル、内装工事費用の相場、そして施工業者選びのポイントについて解説しました。

近年、フレンチレストランの内装は、多様化が進んでいます。そのため、他店との差別化を図るためには、独自性のある内装デザインが不可欠です。

内装デザインは、集客や売上に大きな影響を与える、非常に重要な要素です。明確なコンセプトに基づき、様々なフレンチレストランの内装事例を参考にしながら、オリジナリティ溢れる、魅力的な店舗を実現しましょう。

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