飲食店開業必見!内装工事費用の相場と予算内に抑えるコツを解説

飲食店開業必見!内装工事費用の相場と予算内に抑えるコツを解説

飲食店にとって、内装は「お店の顔」であり、集客を左右する重要な要素です。

しかし、理想の内装を実現するためには、予算との兼ね合いが難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。また、数多くある内装工事業者の中から、どこを選べば良いのか、判断に迷うこともあるでしょう。

この記事では飲食店の内装工事の費用、工事業者を選ぶ際の注意点、工事費用を安く抑えるコツについて解説します。

飲食店の内装工事費用に含まれるもの

内装工事費用は、大きく以下の3つに分類されます。

  • 設計費用
  • 内装工事・設備施工工事費用
  • 備品・設備設置費用

設計費用とは、内装工事に必要な設計図面の作成費用です。デザイン会社に依頼した場合は、デザイン費も含まれます。

内装工事・設備施工費用とは、内装工事と設備工事にかかる費用です。内装工事には、天井、壁、床などの仕上げ塗装やクロス貼りなどが含まれます。設備工事には、電気、空調、給排水、ガス配管工事などが含まれます。これらは、店舗運営に不可欠な工事です。

備品・設備設置費用とは、厨房設備、冷蔵庫、調理機器などの設備、テーブル、椅子などの家具、照明器具などの設置にかかる費用です。

飲食店の内装工事費用が変動する要因

内装工事費用は、一般的に坪単価(1坪あたり約3.3平方メートル)を基に算出されますが、様々な要因によって変動します。

内装工事費用を左右する主な要因は、以下の通りです。

  • 店舗規模
  • 内装デザイン・レイアウト
  • 工事内容
  • 立地条件
  • 物件の種類(新築、スケルトン、居抜き、改築など)

一般的に、店舗規模が大きいほど、内装工事費用は高額になります。また、店舗のコンセプトを実現するためには、内装デザインやレイアウトにこだわることも重要です。しかし、デザインやレイアウトが複雑になるほど、工事内容も複雑化し、費用が高くなる傾向があります。

さらに、地域によって地価が異なるため、立地条件も費用を左右する要因となります。加えて、物件の種類も、工事費用に大きく影響します。新築やスケルトン物件のように、一から内装工事を行う場合と、居抜き物件のように、既存の設備を一部利用できる場合とでは、費用が大きく異なります。

飲食店の業態によって、必要となる設備が異なる点も、考慮すべきポイントです。店舗のコンセプトと予算を明確にした上で、デザイン会社や内装工事業者と綿密に打ち合わせを行い、工事内容を決定することが重要です。

飲食店の内装工事費用の相場

前述したように、内装工事費用は物件の種類でも大きく変わります。物件の種類は、大きく以下の3つがあります。

  • 新築物件
  • 改築物件
  • 居抜き物件

ここでは、実際に内装工事にどのくらい費用がかかるのか、物件の種類別に工事費用の相場について解説します。

スケルトン物件は、新築物件の場合を参考にしてみてください。

新築物件の場合

新築物件やスケルトン物件は、建物の躯体構造のみで、内装が施されていない状態です。そのため、デザインやレイアウトの自由度が高く、理想の店舗を実現しやすいというメリットがあります。自由度の高い新築・スケルトン物件の場合、内装工事の坪単価は30〜50万円程度が目安です。例えば、20坪の店舗であれば、600〜1,000万円程度が相場となります。

しかし、電気設備、給排水設備など、全ての設備を新規で設置する必要があるため、居抜き物件や改築物件と比較して、工事費用は高額になります。また、高級レストランや、デザイン性の高い個性的な飲食店などは、設備や内装にこだわることで、さらに費用が高くなる傾向があります。

改築物件の場合

改築物件は、既存店舗の一部を活かしながら、新たに内装を作り変えることができる点がメリットです。居抜き物件よりも自由度が高く、新築・スケルトン物件よりも費用を抑えられる傾向があります。改築物件の内装工事の坪単価は、20〜40万円程度が目安です。例えば、20坪の店舗であれば、400〜800万円程度が相場となります。

改築物件は、既存の内装や設備をどの程度利用できるかによって、工事費用が大きく変わります。そのため、改築物件を選ぶ際には、残す部分と新設する部分を明確化することが重要です。内見時には、物件の状態を詳細に確認しましょう。

居抜き物件の場合

居抜き物件は、前の店舗の内装や設備を、そのまま、もしくは一部改装して利用できるため、改築物件よりもさらに初期費用を抑えられます。特に、電気設備、給排水設備、空調設備などが再利用可能な状態であれば、大幅な工事費用の削減が期待できます。居抜き物件の内装工事の坪単価は、15〜30万円程度が目安です。例えば、20坪の店舗であれば、300〜600万円程度が相場となります。

ただし、設備の老朽化が著しい場合は、交換や改修が必要となり、追加費用が発生する可能性があります。そのため、居抜き物件を選ぶ際には、内見時に設備や内装の状態を詳細に確認し、自身の理想とする店舗イメージと照らし合わせて、慎重に判断することが重要です。

飲食店の内装工事業者を選ぶ際の注意点

飲食店の内装工事業者を選ぶ際の注意点

店舗の内装工事業者には、主に以下の3つのタイプがあります。

  • デザインから施工まで一括で請け負う業者
  • デザイン・設計のみを行う業者
  • 施工のみを行う業者

基本的な設計から全てを依頼したい場合は、デザインから施工まで一括で請け負う業者が適しています。一方、自身でデザインを行う場合は、施工のみを請け負う業者への依頼も選択肢となります。内装工事業者によって、得意とする分野や強みは異なります。そのため、飲食店の内装工事実績が豊富な業者を選ぶことが重要です。

内装工事業者を選ぶ際には、過去の施工実績、専門性の高さ、建築業許可の有無などを確認することが重要です。これらの基準を満たした上で、自身の店舗イメージに近い施工実績を持つ、信頼できる業者を選びましょう。ここでは、内装工事業者選定における、具体的な注意点を解説します。

丁寧な話し合いができるか

内装工事業者を選ぶ際には、丁寧なヒアリングと、円滑なコミュニケーションが可能な業者を選ぶことが重要です。なぜなら、理想の内装を実現するためには、自身の要望や意見を正確に業者へ伝え、相互理解を深める必要があるからです。

業者とのコミュニケーションが円滑かどうかは、以下のポイントで判断できます。

  • 要望やコンセプトを正確に理解してくれるか
  • 予算を正確に把握してくれているか
  • 説明がわかりやすく、丁寧か
  • 適切な提案をしてくれるか
  • 密なコミュニケーションが可能か
  • 工事の追加や修正が発生した場合、迅速に連絡・相談してくれるか
  • 見積書に、詳細な工事内容と金額が明記されているか

要望、コンセプト、予算については、認識の齟齬が生じないよう、内装工事業者と綿密な打ち合わせを行うことが不可欠です。例えば、コンセプトが正確に伝わっていない場合、工事内容の詳細が詰められなかったり、スケジュール管理に問題が生じたりして、工期遅延に繋がる恐れがあります。最悪の場合、開業予定日に間に合わない可能性も考えられます。そのため、業者選定の際には、こちらの話を丁寧に聞いてくれるか、そして、十分な話し合いができるかを確認することが重要です。

追加工事の対応が柔軟か

内装工事中は、業者任せにせず、進捗状況をこまめに確認しましょう。工事の途中で、変更や追加工事が必要となる場合も考えられます。その際、迅速かつ柔軟に対応してくれるかどうかは、業者選定の重要なポイントです。また、変更や追加工事による、工期や費用への影響を明確に説明してくれるかどうかも、確認する必要があります。

工事遅延時の対応が明確か

工事の遅延は、開業スケジュールに大きな影響を与えるため、注意が必要です。工事遅延の主な原因としては、以下のようなものが考えられます。

  • 工事の人員不足
  • 資材の納品遅延
  • 悪天候による工事中断

このような不測の事態が発生した場合、迅速に連絡をくれる業者かどうかが、重要な判断基準となります。また、予期せぬ事態を想定し、余裕を持ったスケジュールを組んでいるかどうかも確認しましょう。特に、人員不足による遅延が発生しないよう、事前に業者へ確認することが大切です。

支払い方法の確認がとりやすいか

内装工事費用は、一般的に現金での支払いとなることが多いため、支払い方法について、明確な説明と確認を行ってくれる業者を選ぶことが重要です。

支払い方法としては、契約時、工事途中、工事完了後の3回に分けて支払う方法や、契約時と工事完了後の2回に分けて支払う方法などがあります。高額な費用となるため、見積もり提示の段階で、支払い時期や支払い方法について、詳細に確認しておきましょう。また、見積書に不明点がある場合は、業者に説明を求め、内容を明確化することが重要です。

支払い時には、見積書と請求書の内容に相違がないか、必ず確認しましょう。

内装工事費用を安く抑えるコツ

一般的に、飲食店開業にかかる総資金の約半分が内装工事費用になると言われています。前述の通り、内装工事費用は、飲食店の業態、物件の種類、コンセプトなどによって大きく変動し、高額になるケースも少なくありません。

限られた予算内で、理想の内装を実現するためには、内装工事費用を賢く抑える工夫が必要です。複数の業者から見積もりを取得し、費用や工事内容を比較検討することで、コストパフォーマンスの高い業者を選定できます。価格だけでなく、工事の質やサービス内容なども比較し、総合的に判断することが重要です。

ここでは、内装工事費用を安く抑えるコツをいくつか解説します。

居抜き物件や中古リース品を使用する

まず、初期費用を抑えるためには、設備が整った居抜き物件を検討することをおすすめします。居抜き物件であれば、以前の店舗の内装や設備をそのまま、または一部改装して利用できるため、電気、ガス、水道などの設備工事費用を大幅に削減できます。既存の内装や設備を活用することで、内装工事費用を抑えることも可能です。

また、飲食店の開業には、厨房機器や冷蔵庫などの設備が不可欠です。しかし、これらの設備を全て新品で揃えると、非常に高額になり、予算オーバーとなる可能性も高くなります。そのため、厨房機器や冷蔵庫などの設備は、中古品やリース品を活用することで、初期費用を大幅に抑えることが可能です。中古品の場合は、価格だけでなく、状態の良いものを選ぶことが重要です。リース契約の場合は、初期費用を抑えられる反面、月々の支払いが発生します。中古品、リース品、それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、自身の店舗に最適な方法を選びましょう。

レイアウトをシンプルにして施工工数を減らす

一般的に、内装工事は、デザインやレイアウトが複雑になるほど、費用が高くなる傾向があります。そのため、シンプルなレイアウトを心がけ、施工にかかる工数を減らすことが、費用削減に繋がります。工事業者との打ち合わせの段階で、明確なコンセプトを共有すると同時に、予算についても相談することで、予算内で実現可能な、効果的なレイアウトの提案を受けられるでしょう。

できる範囲で自分で施工する

内装工事の一部を自分で行う、いわゆる「DIY」を取り入れることで、業者への依頼内容を減らし、費用を抑えることが可能です。もちろん、専門的な技術や知識が必要な部分は、プロの業者に依頼するべきですが、自分でも対応可能な範囲のDIYであれば、検討してみる価値はあるでしょう。

例えば、壁の塗装、看板の作成、棚の設置、簡単な装飾など、DIY可能な部分は意外と多くあります。また、家具なども既製品を購入するのではなく、自作することで、費用を抑えられるだけでなく、オリジナリティ溢れる空間を演出できます。自身で施工に携わることで、店舗への愛着も一層深まるでしょう。

まとめ

今回は、飲食店の内装工事費用の相場、工事業者選定のポイント、そして費用を抑えるための具体的な方法について解説しました。

飲食店の内装工事は、開業資金の中でも大きな割合を占めます。そのため、綿密な計画を立てずに進めたり、過度にこだわりすぎたり、業者任せにしたりすると、予算超過となるリスクが高まります。内装工事を始める前に、店舗のコンセプトやターゲット顧客を明確化し、資金計画をしっかり立て、計画的に進めることが重要です。

信頼できる内装業者を選び、理想の店舗作りを目指しましょう。

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