店舗内装工事業者の賢い探し方/失敗しない選び方と費用相場を解説

店舗内装工事業者の賢い探し方/失敗しない選び方と費用相場を解説

店舗の内装は店舗のイメージや集客を左右する重要な役割を果たすため、信頼できる業者を選ぶ必要があります。

しかし、具体的にどのような内装業者が信頼できるのか、見極めが難しいと感じることも少なくありません。

そこで、本記事では店舗の内装工事を依頼する業者の探し方や、信頼できる業者の選び方、内装工事を失敗しないポイントなどを解説します。

店舗の内装工事を依頼できる業者の種類

店舗の内装工事を依頼できる業者は、主に内装専門業者、設計・デザイン会社、工務店の3種類です。それぞれ得意分野や特徴が異なるため、内装工事で重視するポイントに合わせて選ぶことが重要です。例えば、設計から施工まで一貫して任せたい場合は、内装専門業者が適しています。

本章では、店舗の内装工事を依頼できる業者の種類や特徴、メリット・デメリットを解説します。

内装業者

内装専門業者は、建物の内装工事を専門とする業者です。専門的な知識と経験に基づき、建物の特徴や用途に最適な設計や建材を提案してくれます。内装専門業者に依頼するメリットは、以下の通りです。

  • 設計・建材選び・施工などすべて1社に任せられる
  • 費用を抑えやすい傾向にある
  • 現場での対応力に優れている
  • 決まった工期で工事が完了しやすい

一方、内装専門業者に依頼するデメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

  • 業者によって、施工品質に差がある
  • デザインが画一的になる可能性がある

また、業者によっては、デザインの自由度が低い場合もあります。施工品質は業者によって差があるため、過去の施工事例を必ず確認しましょう。

設計・デザイン会社

設計・デザイン会社は、店舗のデザインや設計を専門とする業者です。内装のデザインにこだわりたい方に適しています。設計・デザイン会社に依頼するメリットは、以下の通りです。

  • 細部にわたるデザインの要望にも対応可能
  • 理想とするデザインを実現しやすい
  • 集客効果の高い内装デザインを提案してもらえる

一方、設計・デザイン会社に依頼するデメリットは、以下の通りです。

  • デザインが複雑な場合、工期が長くなる可能性がある
  • 施工は別業者へ依頼することが多く、中間マージンが発生する
  • 連絡窓口が複数になる

デザイン性と施工品質、どちらを重視するかによって、適した業者は異なります。

工務店

工務店は、建築工事全般を請け負う業者です。地域密着型の経営を行っていることが多く、個人経営の工務店から、フランチャイズ展開している工務店まで、その形態は様々です。工務店に内装工事を依頼するメリットは、以下の通りです。

  • 内装以外の工事もまとめて依頼できる
  • その地域の特性を活かした内装を提案してもらえる
  • 開業後のトラブルにも、迅速に対応してもらえる可能性が高い

一方、工務店に依頼するデメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

  • 営業のみを行い、施工を下請け業者に依頼する工務店の場合、中間マージンが発生する
  • 会社や担当者によって、施工品質に差がある
  • 工期が長引く可能性がある

工務店によっては、下請け業者が施工を担当する場合があります。トラブルを避けるためにも、事前に施工担当者や、下請け業者の有無について確認しておきましょう。

店舗の内装工事を依頼する業者の探し方

ここでは、信頼できる内装工事業者の探し方を、3つご紹介します。

知り合いから紹介を受ける

信頼できる内装工事業者を探す方法の一つとして、既に内装工事を経験した友人や、店舗経営をしている知人から紹介してもらうことが挙げられます。実際に工事を依頼し、満足した結果だからこそ、他人に紹介できると考えられるため、一定の信頼性が担保されていると言えるでしょう。しかし、紹介された業者であっても、自身の希望する内装を実現できるとは限りません。また、紹介という関係性から、施工やデザインに不満があっても、意見を伝えにくいというデメリットも考えられます。そのため、紹介された業者に依頼する場合でも、必ず自身の目で、施工実績や、デザインの方向性を確認し、納得した上で依頼することが重要です。

不動産業者から紹介してもらう

身近に内装工事の経験者がいない場合は、不動産業者に相談してみるのも一つの方法です。不動産業者は、建築関連業者との繋がりも多く、内装工事業者と提携している場合もあります。そのため、信頼できる業者を紹介してもらえる可能性があり、万が一トラブルが発生した場合にも、不動産業者に相談できるという安心感があります。

ただし、不動産業者経由で紹介を受けた場合、紹介手数料が発生する可能性がある点に注意が必要です。また、紹介された業者が、必ずしも自身の希望するデザインや、施工品質を満たしているとは限りません。そのため、この場合でも、必ず自身の目で、業者の施工実績や、対応可能なデザインなどを確認することが重要です。

インターネットや雑誌で情報を探す

知人からの紹介や、不動産業者からの紹介で、希望に合う業者が見つからない場合は、インターネットや雑誌で探す方法があります。インターネットで検索する際には、【〇〇市 飲食店 内装業者】のように、地域名や業種を絞り込むと良いでしょう。また、雑誌の広告欄にも、内装工事業者の情報が掲載されていることがあります。インターネットで業者を探す際には、以下の点を確認しましょう。

  • 施工実績が、写真付きで掲載されているか
  • 店舗、特に飲食店の内装工事実績があるか
  • アフターサービスの内容が明記されているか

特に、施工実績は、店舗の仕上がりに大きく影響するため、詳細に確認した上で、見積もりを依頼しましょう。

店舗の内装工事が失敗したと感じる原因

店舗の内装工事が失敗したと感じる原因

店舗の内装工事で「失敗した」と感じる原因は、主に、業者とのコミュニケーション不足、そして工事後に発生するトラブルです。ここでは、よくある失敗例とその対策について解説します。

店舗デザインがイメージと違った

設計段階で決定したデザインと、完成した店舗のイメージが異なり、トラブルに発展するケースがあります。これは、主に、業者とのコミュニケーション不足により、完成イメージの共有が不十分であったことが原因です。このようなトラブルを避けるためには、業者との打ち合わせの際に、サンプルや参考写真などを用いて、お互いのイメージを具体的に共有することが重要です。また、色味などについても、細部まで確認しましょう。

空調がうまくいかなかった

空調や設備の設置不備は、内装工事後に発生しやすいトラブルです。具体的には、空調設備が設置できない、空調の効きが悪い、といった問題が挙げられます。

これらのトラブルは、業者の専門知識や経験不足が原因で起こることが多いです。店舗の内装工事経験が豊富な業者は、過去の経験に基づいた、適切な設計・施工を行ってくれます。そのため、業者選定の際には、過去の施工事例などを参考に、店舗内装工事の経験が豊富で、自身の希望するイメージに近い実績を持つ業者を選ぶことが重要です。

工期が遅れた

工期遅延は、内装工事において頻繁に発生するトラブルの一つです。天候不順による工事中断、材料の調達遅延、人員不足など、様々な要因が考えられます。工期が遅れると、その後の開店準備にも影響が生じ、最悪の場合、予定していた開業日に間に合わないという事態も起こり得ます。そのため、業者選定の際には、工期に余裕を持ったスケジュールが組まれているか、十分な人員が確保されているか、不測の事態にも柔軟に対応できる体制が整っているか、といった点を確認することが重要です。

また、業者から定期的に進捗報告を受け、工事の進捗状況を常に把握しておくことも大切です。

追加の費用が発生した

内装工事では、途中での仕様変更や、追加工事などにより、当初の見積もり金額よりも費用が高くなるケースがあります。これは、設計段階での検討不足や、見積もりの内容が不十分であることが主な原因です。このような事態を避けるためにも、複数の業者から設計プランと見積もりを取得し、比較検討することが重要です。

店舗の内装工事を依頼する業者の選び方

複数の業者をリストアップしたら、その中から依頼する業者を選定します。その際に、特に確認すべき項目は以下の通りです。

  • 施工実績
  • 施工業者の得意分野
  • 一社で完結するかどうか

選び方のポイントをおさえ、信頼できる業者を選びましょう。

施工実績を確認する

豊富な施工実績を持つ業者は、様々なケースに対応できる、高い技術力とノウハウを有していると考えられます。また、多くの顧客から選ばれているという実績は、信頼性の証とも言えるでしょう。自身の店舗の内装工事を、安心して任せられる可能性が高いです。施工実績は、業者のホームページや、SNSなどで確認できます。特に、過去に依頼したお客様の声や、インタビュー記事などが掲載されている場合は、参考にすると良いでしょう。

施工業者の得意分野を確認する

一口に「店舗」と言っても、飲食店、アパレルショップ、美容室など、業種は多岐に渡り、それぞれに求められる内装デザインや、必要な設備は異なります。そのため、内装工事業者の得意分野を確認し、自身の開業する店舗の業種や業態、コンセプトに適した業者を選ぶことが重要です。店舗の内装は、お店のコンセプトを表現し、集客にも影響を与える重要な要素です。そのため、自身の店舗の業種特性を理解し、最適な提案をしてくれる業者に依頼しましょう。

一社への依頼で完結するかを確認する

内装工事業者を選ぶ際には、設計から施工まで一社で完結できるかどうかも、重要なポイントです。一社完結のメリットは、以下の通りです。

  • 費用を抑えられる:下請け業者への外注がないため、中間マージン(紹介手数料)が発生せず、複数社に依頼するよりも費用を抑えられる可能性が高い
  • 窓口の一本化:設計、施工それぞれの段階で、別の業者とやり取りする必要がなく、全て一社に相談できる
  • 要望を伝えやすい:設計から施工まで一貫して担当してもらえるため、細かい要望を伝えやすく、工事途中での変更にも対応してもらいやすい
  • アフターフォローがスムーズ:万が一、施工後に不具合が発生した場合、全ての工事を一社で担当しているため、責任の所在が明確で、迅速な対応を期待できる

一方、一社完結の場合、デザイン力が不足していたり、特定の分野の施工が得意でないケースも考えられます。そのため、全てを一社に任せるのが理想ではありますが、デザインに強いこだわりがある場合は、設計・デザインのみを別の業者に依頼することも検討しましょう。

内装工事の業者選びで失敗しないポイントは?

内装工事で失敗しないためには、信頼できる内装工事業者を選ぶことが重要です。ここでは、業者選びで失敗しないためのポイントを、4つに絞って解説します。

  • 複数社から見積もりを取得する(相見積もり):極端に高額、あるいは低額な見積もりを提示する業者、対応が悪い業者は避け、見積もり内容と金額の妥当性を比較検討する
  • 見積書の内容を詳細に確認する:工事内容や使用材料など、詳細な項目まで記載されているか確認する。詳細な見積書を提示する業者ほど、信頼性が高いと言える。また、詳細な見積書は、工事中の追加費用発生リスクを軽減する効果もある
  • 担当者の対応を見極める:見積もり内容や工事に関する質問に対し、丁寧かつ迅速に対応してくれるか、自身の悩みに対し、親身になって解決策を提案してくれるかなど、担当者の対応や人柄も、業者選びの重要な判断基準となる
  • アフターサービスの有無を確認する:工事完了後に不具合が発生した場合、無償で対応してもらえるかなど、アフターサービスの内容を確認する

内装工事は、一度完了してしまうと、やり直しは容易ではありません。もし、内装工事を最初からやり直すとなると、多大な費用と時間がかかってしまいます。そのため、金額、デザイン、仕上がりの全てにおいて後悔しないために、業者選びの段階で、徹底的にリサーチし、慎重に検討することが重要です。

店舗の内装工事の費用相場

内装工事費用には、設計費用、内装工事・設備施工費用、備品・設備設置費用などが含まれます。店舗の内装工事費用は、一般的に坪単価を基に算出され、総額で300〜500万円程度が相場と言われています。ただし、内装工事費用の総額は、店舗の規模、デザイン、工事内容、物件の種類などによって、大きく異なります。

店舗のコンセプトを実現するために、内装デザインやレイアウトにこだわると、工事の手間が増え、費用が高くなる傾向があります。また、飲食店の業態によって、必要となる設備は異なります。特殊な工事が必要となる場合もあるため、正確な費用は、内装工事業者から詳細な見積もりを取得し、確認する必要があります。

内装工事費用を抑えたい場合は、既存の内装や設備を、そのまま、または一部改装して利用できる居抜き物件がおすすめです。特に、電気設備、空調設備、厨房設備などをそのまま利用できれば、大幅な費用削減に繋がる可能性があります。ただし、居抜き物件の場合は、設備の老朽化や故障により、後々、修理や交換費用が発生するリスクがあります。そのため、事前に設備や内装の状態を、詳細に確認しておくことが重要です。

まとめ

今回は、店舗の内装工事を依頼する際の、業者の探し方と、選ぶ際のポイントについて解説しました。内装工事は、容易にやり直すことができません。後悔しないためにも、信頼できる業者を、慎重に見極めることが重要です。

内装工事において、何を重視するかによって、選ぶべき業者は異なります。デザイン、品質、金額など、自身の優先順位を明確にした上で、業者を比較検討することで、より適した業者を選定できるでしょう。

内装工事にかけられる予算と、必要な設備などを事前に確認し、信頼できる業者と協力して、理想の店舗を実現しましょう。

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