グルメサイトを選ぶ際のポイントとは?|飲食店のWebマーケティングを解説!
飲食店の集客を考える上で「グルメサイト」は欠かせない存在となっています。
グルメサイトは、全国の飲食店情報が集約された専門サイトで「お店情報の閲覧」だけでなく「予約機能」や「クーポン発行機能」など、飲食店を利用する際に便利な機能が用意されており「飲食店ポータルサイト」とも呼ばれています。
飲食店のマーケティング活動のなかで、インターネットを活用した集客方法としては、グルメサイトだけでなく「お店のホームページ」や「SNS」などもありますが、どのように使い分けるべきなのでしょうか?さらに、グルメサイトをより効果的に活用するためにはどのような工夫が必要なのでしょうか?
本記事では、グルメサイトを活用するポイントと飲食店におけるデジタルマーケティングについて解説します。
飲食店がグルメサイトを活用する目的
飲食店がグルメサイトを利用する目的には以下のようなものがあります。
- 店舗情報やメニューの掲載
- 予約管理
- クーポンの発行やキャンペーン告知
上記は「クックビズ」が2020年に実施した「グルメサイトの利用状況に関するアンケート調査」のなかで「どのような目的でグルメサイトを利用していますか?(複数選択可)」と言う質問に対する回答の上位3つです。(「クックビズ」調べ)
現代の消費者行動において、最初にインターネットでの検索が行われるため、飲食行動においても「選ばれるお店」になるためには、インターネット上に多くの情報が展開されていることが必須条件となります。
また、飲食店予約方法としてグルメサイトからのオンライン予約を利用する消費者も増えており、お店探しから予約までをグルメサイトで完結するユーザーも少なくありません。
このようにグルメサイトは、インターネット上に設置された飲食店への入り口の1つとして重要性が増しています。
グルメサイトの種類と特徴
グルメサイトは、店舗情報の発信を基本機能として予約機能やクーポン発行機能など機能面では各サイト、多くの共通点を持っています。サイト毎の違いや特徴はどのあたりにあるのでしょうか?
現在、日本のグルメサイトを代表する「食べログ」「ぐるなび」「ホットペッパー」「Retty」を例にグルメサイトの種類と違いについて解説します。
食べログ
「食べログ」は、ユーザーによる「評価」を特徴としたグルメサイトです。グルメサイトの基本機能である「店舗情報」に関して、食べログでは「お店からの情報発信」ではなく、実際にお店を利用する「ユーザーからの情報提供」を中心に構成されています。
ユーザー目線での情報発信には「口コミ」と「比較評価」2つのタイプがありますが、食べログが支持されている点は「比較評価」の機能にあります。
食べログを運営する「株式会社カカクコム」は、さまざまな商品を比較する「価格.com」を運営しており、「食べログ」も同じく「飲食店比較」を軸としたサイトになっています。ユーザー目線でのお店情報を「点数」という定量評価で判断できる部分が「より質の高いお店を客観的に探したい」というユーザーニーズを獲得し、人気があります。
飲食店経営者の視点では、高評価が得られると高い集客効果が得られますが、低評価をつけられてしまうと集客減となる点に注意が必要です。
ぐるなび
1996年に「飲食店検索サイト」として開設され、グルメサイトの先駆け的存在です。
ぐるなびは、食べログと正反対なグルメサイトで飲食店が掲載内容を編集し、情報発信を行うスタイルのサイトです。インターネットの黎明期に誕生したぐるなびは、お店のホームページ制作のハードルが高かった時代に簡単にお店のホームページを作れるシステムとして普及しました。
お店の情報をリアルタイムで発信できるメリットがある一方で、小まめに内容を更新しないと埋もれてしまうため、サイトのメンテナンス工数が必要です。
ホットペッパー
「ホットペッパー」は、2000年に「クーポン付きフリーペーパー」としてスタートしており、もともとは紙の広告媒体でした。そのため、現在のグルメサイト「ホットペッパーグルメ」も、基本的にはフリーペーパーのWeb版として広告的要素を強く残しています。
掲載内容を運営元である「リクルート」が、飲食店に対して行った取材に基づいて制作し、クーポンによる販促を行うスタイルで、リクルートという第三者による広告記事として、食べログやぐるなびとの違いがあります。
Retty(レッティ)
近年、登録店舗数や利用者数を急速に拡大している新興のグルメサイトが「Retty」です。食べログと同じ「ユーザー目線」でのグルメサイトですが、Rettyは「実名型の口コミサイト」である点が特徴です。
食べログとの差別化として、ユーザーによる「評価」の要素を弱め「実名による口コミ」にフォーカスを当て、実際の利用客が書き込む「コメント」が店舗情報のメインコンテンツとなっています。
食べログのような点数比較による「お店の優劣」ではなく、ユーザーによる「店舗情報の発信」をメインとしており、コメントを介したユーザー同士のコミュニケーションが取れる機能がある点など、SNSを意識した機能が実装されている点も特徴的です。
グルメサイトを選ぶ際のポイント
飲食店の集客ツールとして、グルメサイトを選ぶ際のポイントを解説します。
多くのグルメサイトが、基本情報の掲載だけであれば「無料」で利用できるため、無料掲載ができるサイトは可能な限り利用しましょう。
本記事では、グルメサイトの有料プランを利用する際のポイントについて解説します。
グルメサイトのユーザーとの相性
グルメサイトは、それぞれターゲットとするユーザーや飲食シーンに違いがあります。
たとえば、「ホットペッパー」はメインユーザーとなるターゲット層を「F1層」と呼ばれる「20~34歳の女性」に設定しています。
また、「一休.comレストラン」は高級飲食店にフォーカスした「高単価ユーザー向け」のサイトで、ターゲットとなる飲食シーンも「特別な記念日」や「大切な接待シーン」などです。
このように、グルメサイトによって利用するユーザー層や目的とした飲食シーンが異なるため、お店がターゲットとする客層と飲食シーンにあったサイトを選択が重要です。
必要な機能の有無
グルメサイトは店舗情報の掲載以外にもさまざまな機能が利用できます。なかでも「予約機能」は、現在の飲食シーンにおいて欠かせない機能です。その他、求める機能が利用できるのか否か、また利用できる場合の費用などから選択します。
グルメサイトの無料と有料の差は、機能追加や機能の拡充による部分が多く、無料プランから有料プランへの切り替えを検討する際には、どの機能が利用可能となるかが判断基準になります。
サイト利用者数と登録店舗数
グルメサイトを利用するユーザーの数が多いほど、自店舗への来店確率も上がります。
また、登録店舗数も多い方が、多くのユーザー流入が見込めるサイトとなるため、より多くの飲食店が登録するサイトを選択する方法もあります。ただし、登録店舗数が多いということはライバル店舗も多いことを意味しているため、掲載内容への工夫による差別化が重要です。
グルメサイト以外のWebマーケティングについて
これまでは、インターネット上で行う飲食店のWebマーケティングの中心はグルメサイトでした。
しかし、現在ではグルメサイト以外のWebマーケティングを活用する飲食店が増えてきています。
ここでは、Webマーケティングに関するメディアの種類を紹介します。
ペイドメディア:グルメサイト
グルメサイトは、運営会社に何らかの費用を支払う仕組みとなるため「ペイドメディア」と呼ばれます。
オウンドメディア:お店のホームページ
お店のホームページのように自店舗で運営するメディアを「オウンドメディア」と呼びます。
かつては、ホームページ制作にはITに関する専門知識が必要であったためグルメサイトが、その機能を担っていましたが、現在ではノーコードで簡単にホームページ作成ができるサービスなど増えており、オウンドメディアを開設する飲食店が増えてきています。
アーンドメディア:SNS、Googleレビューなど
SNSやプラットフォームサービスでの情報発信によるユーザー獲得を目的としたメディアを「アーンドメディア」と呼びます。
グルメサイトやお店のホームページのように、飲食店を探しているユーザーの囲い込みではなく、SNSを利用するユーザーに情報発信を行い「このお店に行ってみたい」と思わせる、来店ニーズを創出する新しいマーケティング手法です。
OMISE CRAFT(オミセクラフト) の「開業アドバイス」を活用してお店に最適な集客方法を検討しよう!
飲食の集客を考える際に、グルメサイトは大きな存在です。
グルメサイトの存在は、インターネット上でお店の基本情報を発信するだけでなく、お店の魅力とお得なクーポン、キャンペーン情報を駆使して来店ニーズに訴求し、予約まで取り付けることができるポータルサイトとしての役割も果たします。
グルメサイトを活用したWebマーケティングを検討する場合に、どのグルメサイトを重視して活用するかは、お店のコンセプトやターゲットとなる客層や飲食シーンに合ったグルメサイトを選ぶことが重要です。
また、消費者がグルメサイトを利用する目的のひとつが「オンライン予約機能」であるため、予約機能を利用する場合の費用設定などを判断基準にすることをオススメします。
現在は、グルメサイトだけなくお店のホームページやSNSなどを組み合わせたメディアミックスでのWebマーケティングが重要です。
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